現在日本国内には約30のダイビング指導団体があります。
約30ものダイビング指導団体が存在する事で、これからCカード(ダイビングライセンス)を取得しようとしている皆様の混乱を産んでいる元となっています。
これほど多くのダイビング指導団体が日本国内に存在する理由は、指導団体を設立することに国の許可など煩わしい手続きが存在しないためです。
例えば・・・
『Re:Orcaは来年からダイビング指導団体Orcaを設立します!』
として、ダイビング指導団体Orcaの独自カードを発行すれば、これでOrcaの認定証をもったダイバーが出来上がりですw
ただし、このOrcaで発行された認定証でどこの海でも潜れるか?といえばそうではありません。
理由は簡単『知名度がないから』です。
Re:Orca(リ オルカ)が開催するダイビングツアー以外に参加しないのであれば、なんの問題もありませんが、他のショップ様のダイビングツアーに参加しようとすると十中八九ツアーへの参加を断られるでしょう。
国内にある約30の指導団体の中には、国内でのみ知名度があり、海外では認知されていないダイビング指導団体も多数存在します。
目次
オススメのダイビング指導団体
で、結局どこの指導団体のCカードを取得するべきなのか?
ダイビング指導団体の世界的に見た『知名度』や『Cカード協議会』『WRSTC』『ISO』への加盟を基準として、いくつかのダイビング団体をご紹介させていただきます。
PADI
国内外を問わず、世界的に有名なダイビング指導団体です。
国内でも、海外でも、同じカリキュラムの講習が提供されているため、PADIの講習は世界基準といえます。PADIは本部をアメリカ・カリフォルニアに置き、日本をはじめ世界に7ヶ所のエリアオフィスを配置しています。2010年現在PADIでは、全世界で1700万人を超えるダイバーを認定しています。毎年、世界でのCカード(認定証)発行枚数は、全ダイバーの約60%以上。国内ではダイビング指導団体の代表的な存在です。日本の加盟ショップは最多。世界180カ国以上に約13万5000人のインストラクターを抱え、世界中で通用するライセンスを発行しています。PADIの指導カリキュラムはISOの認定を受けています。これは、国際規格に適合していると認められた証しで、Cカード講習の品質の高さを表しています。
NAUI
1960年にアメリカでダイビングインストラクターコースを開催し、世界で初めてのスクーバダイビングの指導員組織が誕生したのをきっかけにはじまったNAUI。ダイビング指導団体として50年以上の歴史があり、世界100カ国以上に拠点があります。日本でもPADIに次いで加盟店が多い団体で、高い信頼度を誇っています。
NAUIでは、個人個人の年齢や体格、能力などに合った指導をしてもらえます。指導を受ける人たちにはさまざまな個性や事情があるのだから、その人に合った指導を行うという方針です。そのため、体力に自信のない人や泳げない人でも安心して受講できます。
SSI
SSIの設立は1970年アメリカです。
国内外で通用するダイビングライセンス発行している指導団体でで、アメリカのCカードシェアはPADIに次ぐ2番目です。世界に2,400店以上の加盟店を持ち、110か国以上の地域でダイビングができるライセンスを発行しています。
SSIのインストラクターは必ずショップに所属しています。そのため、監督者から見て講習内容や品質が基準に違反していれば、そのインストラクターは指導を受けることになります。この制度によって、SSIのインストラクターは高い品質を保っています。
SSIは、ダイビングのライセンスやインストラクターについて、経験を非常に重視しています。それだけでなく、インストラクターとしての活動は加盟店への所属が必須となっています。
BSAC
WRSTCISOCカード協議会知名度
BSACは、1953年にイギリス・ロンドンで設立されたダイビング指導団体です。
長い歴史のある団体で、ダイビングの権威として信頼されています。また、ダイビングだけでなく、海洋科学の発展に寄与してきた団体としても知られています。
BSACは、英国王室とも深い関わりを持ち、歴代の名誉総裁は王室から輩出されています。その歴史と伝統は、今も世界中のダイバーからの厚い信頼を得ています。
日本で受講する場合、日本の海に合った独自のプログラムで指導を受けることができます。日本に合わせてつくられたプログラムで基礎知識から高度なテクニックまで学べるため、効果的に学習を進められます。
CMAS
CMASはフランスを発祥とする国際的な「世界水中連盟」です。
ヨーロッパではCMASが発行するカードはCertification(認定)ではなくLicense(資格)として発行されているようです。また、他の指導団体とシステムが異なり、多くの小さい指導団体が集まってCMASを組織しています。
1986年には国際オリンピック委員会に加盟し、1988年には国連自然保護連合と国連スポーツ連盟機構にも加盟しました。世界各国で水中レジャー活動を提供する施設のうち、CMASの基準でサービスを行っているのは1万3000カ所以上になります。またレジャー面だけでなく、科学ダイバーなどの人材も数多く輩出しています。
各組織の連盟のため、WRSTC、ISO、日本国内のCカード協議会は各組織ごとに必要になります。日本ではJCIAが代表組織になり、ダイビング指導団体のSTARSやJEFFがCカードを発行しています。
JCS
世界中に拠点を持つCMASに加入しているダイビング指導団体の一つで『Japan CMAS』の略称です。
国内でも屈指のインストラクターが集まっていることで知られ、180店舗以上の加盟店があります。
『世界的な知名度』という意味ではJCSは弱いかもしれません。
他にも指導団体はいくつもありますが、大体上記のダイビング指導団体でダイビングライセンス講習を受講すれば、間違い無いかと思います。
あくまで、私個人的な意見でございますので参考程度にしてください。
また、PADIでオープンウォーターダイバーのCカードを取得したからといって、NAUIの加盟店でファンダイビングのツアーに参加ができないわけでもありませんし、PADIのCカードを取得したらずっとPADIで講習を受けなくてはいけない!という事でもありません。
オープンウォーターをPADIで取得し、アドバンスをNAUIやCMASなどの他団体で取得することも可能です。
アマチュアライセンスの時期はあまり深く考えず、お店の雰囲気などで選んでしまっても問題無いので、ダイビング指導団体に関してはあまり深く悩まなくても大丈夫ですよ^^